相続対策というと、「遺言」を思い浮かべる方も多いかもしれません。
たしかに遺言は、「誰に、どの財産を残すか」を決める大切な仕組みです。
一方で、遺言は基本的に、“亡くなった後”に効力が生じる仕組みです。
そのため、
・生前の財産管理
・判断能力が低下した後の対応
・相続発生後の継続的な管理
までは、十分に対応できない場合があります。
たとえば、
「自宅を将来売却するかもしれない」
「賃貸不動産を子どもに管理してほしい」
「障がいのある子の生活を長く支えたい」
こうしたケースでは、“財産をどう引き継ぐか”だけでなく、“その後、どう管理していくか”まで考えることが大切になります。
そこで活用されることがあるのが、「信託」です。
信託では、
・誰が管理するのか
・何のために使うのか
・どのように引き継いでいくのか
を、生前から整理して決めておくことができます。
たとえば、
「長男が不動産管理を担当する」
「家賃収入を家族の生活費に充てる」
「次の世代まで引き継ぎ方を決めておく」
そんな備え方もできます。
もちろん、遺言が不要になるわけではありません。
実際には、遺言と信託を組み合わせながら考えるケースも多くあります。
大切なのは、「どちらが優れているか」ではなく、“自分や家族に合った形を選ぶこと”なのかもしれません。
相続対策は、財産を渡す瞬間だけでなく、その後の暮らしや管理まで含めて、無理のない形に整えておきたいものです。
(2026.5.25)
相続対策のご相談を中心に、「何から始めればいいか分からない」という段階からのサポートを行っています。