相続対策として不動産の贈与を検討されることがありますが、いくつか注意しておきたい点があります。
まず、不動産は分けにくい財産です。
現金と違い、きれいに分割することが難しいため、将来のトラブルの原因になる可能性があります。
また、相続時に比べて移転コストが多くかかります。
贈与の場合、登録免許税は原則2%、不動産取得税は約3%かかりますが、相続であれば登録免許税は0.4%で、不動産取得税はかかりません。
加えて、相続であれば使える「小規模宅地等の特例」が、贈与では使えません。
この特例により土地の評価額は最大80%、または50%減額されるため、例えば評価額5,000万円の土地が1,000万円まで圧縮されることもあります。
さらに、贈与した財産は相続時に「持ち戻し」として財産に加算される可能性もあり、必ずしも節税につながるとは限りません。
一方で、アパートなどの家賃収入を生む不動産の贈与は有効なケースもあります。
将来価値が下がったとしても、家賃収入を受贈者に移転できるためです。
この場合は、相続時精算課税制度の活用も含めて検討する価値があります。
不動産の贈与はメリットもありますが、税務・コスト・将来の分け方まで含めて判断することが大切です。
目先の対策ではなく、全体を見渡しながら整えていきたいものです。
(2026.4.1)
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