「子どもはいないけれど、長年お世話になっている甥夫婦に、感謝の気持ちを形にして残したい」と考える、70代の独身女性の方がいらっしゃいました。
女性は、長年ひとりで暮らしています。
最近は、近くに住む甥夫婦が、
・買い物の付き添い
・病院への送迎
・日常の声かけ
などを自然に支えてくれていたそうです。
「本当に助けてもらっているので、将来は財産を渡したい」と考えていた一方で、不安もありました。
「もし今後、自分の判断能力が低下したら、お金の管理はどうなるのだろう。」
「甥夫婦に迷惑をかけず、自分の生活も安心して続けたい。」
そこで、この方は信託を活用しました。
契約内容は、
・委託者:本人
・受託者:甥
・受益者:本人
・信託財産:預金
という形です。
甥が預金管理や支払い手続きを行えるようにしながら、生活費として使うお金は、引き続き本人のために使われる設計にしました。
さらに、「本人が亡くなった後は、残った財産を甥夫婦へ引き継ぐ」という内容も、あらかじめ決めておきました。
これにより、
・将来の管理への不安を減らせた
・お世話になっている人へ想いを伝えられた
・亡くなった後の財産の流れも整理できた
という安心につながりました。
相続対策というと、「家族に財産を残すもの」という印象を持たれることもあります。
しかし実際には、“これまで支えてくれた人へ、感謝を込めて託したい”という想いから考え始める方も少なくありません。
信託は、単に財産を管理するためだけではなく、“これからの安心”と“自分の想い”を、無理なく形にしていくための仕組みとして活用できるのです。
(2026.5.28)
相続対策のご相談を中心に、「何から始めればいいか分からない」という段階からのサポートを行っています。